第13回雁坂峠越え秩父往還143km走メモ

去年に引き続き完走かと思いきや、時間外準完走となりました。
来年の参考に記録を残します:

■第13回雁坂峠越え秩父往還143km走

■日付:2010年9月19日午前6時スタート

■結果:24時間21分(制限時間外の準完走)

チェックポイント 距離 時刻 経過 区間
スタート(甲府駅北口) 0.0km 06:00
CP1(広瀬湖畔) 33.3km 10:06 04:06 4:06
CP2(雁坂小屋) 42.0km 13:02 07:02 2:56
CP3(扇屋山荘) 52.0km 15:09 09:09 2:07
CP4(大達原バス停前) 67.5km 17:19 11:19 2:10
CP5(熊野商店) 85.0km 19:57 13:57 2:38
CP6(名栗げんきプラザ先) 99.3km 22:57 16:57 3:00
CP7(ロックガーデンカフェ) 110.2km 01:10 19:10 2:13
CP8(久保交差点手前) 124.6km 03:45 21:45 2:35
ゴール(湯遊ランド) 143.0km 06:21 24:21 2:36

■レース前:
6月の入院、7-8月の走りこみ不足(月110-130km)、左ひざ痛、貧血気味、夏ばての胃腸の不調など、少々不安要素あり。新宿発の高速バス(1950円)にて甲府入り。午後4時の説明会を聞き、前回一緒に走った方や前夜祭で話した方、レース後にやり取りをした方々に挨拶。説明会の終わりに一人一人名前を呼んでみんなに紹介してくれるので、顔と名前が一致してとてもよかった。

■当日:
朝4時起床。胃腸に不安があるのでとろろそばなどおなかに優しい食事を摂り、5時半に甲府駅北口へ。ファイナルコールをして記念撮影。


■スタートからCP1:
ゆっくりと走り出すが、今年は暑かった。昨年はスタート前はアームウォーマーをするほど涼しかったが、今回はスタート時から汗ばむ。塩山のハーフマラソン会場を通り過ぎ、だらだらのぼりが広瀬湖まで続く。同じ景色。登りが始まると脚がすぐパンプしてしまい、歩いて走っての繰り返しで広瀬湖CP1着。そばを少々食べたが入って行かない。


■CP1からCP2:
CP1エイドを出発したころの日差しはすでに激しく汗だく。なかなか引き続き歩き走りを繰り返して雁坂峠への林道へ。ここでは割り切って歩く。ゴロ岩登山道に入る頃からふらふらしだす。沢の水で体を冷やして、何度か休憩。アクエリアスを飲むと吐き気がする。道を譲りながらようやく峠へ。視界は利かないがやっぱり登りきるといい気分。CP2の雁坂小屋エイドで、一番に所望したのは雁坂水。冷えた水を飲むと少しお腹がが和らぐ。ここでアクエリアスをやめて雁坂水を1L補給。名物スタッフカメリアさんの軽妙な応援を聞き元気付けられスタート。


■CP2からCP3:
ここからは山の下り区間。北側で湿気があり、霧も出ていて気温が下がり体調は少し回復しだす。しかし、下りが1時間も続くと前腿がパンプして踏ん張りが利かず、重力に任せて落ちる感じの下り。筋力と筋持久力が落ちたことを実感するが、吐き気がしないので気分は上々。一人旅が続いて心細くなった頃、昨年ゴール後にお話したゼオン鉄人会の方に追いつき色々話が出来てとても嬉しい。登山道から車道に下りてCP3へ。胃が落ち着きを取り戻したせいか、やたらとお腹が空き、カレーを大盛りにして食べた。これが後々聞いてきた。出発前に靴下を一回脱いで下りで入った泥を落とす。右かかとにくつずれあり。

コースで発見した動物の骨


■CP3からCP4:
栃本の関所を越え、秩父湖を越え単調な下り。自販でウーロン茶を補給。前にいいペースを刻む2人の年配ランナーの後ろにつかせてもらい少し走る。この2人はまさにウルトラランナーの走りで、決して早くないが力を出しすぎず、息を上げずにマイペースで脚を刻んでいくウルトラ走り。途中で自分の足が切れてひとりになってから、同じように実践しなんとかCP4へ。CP4では胃が食べ物を受け付けず飲み物のみいただく。座って休んでいると、ここからはライト必要ですねと声をかけてくれたのは沖縄からのKさん。そういえば去年も同じように声をかけてくれた。彼とCP6の手前まで助け合いながら行くことになる。

突然襲ってきたニホンザル


■CP4からCP5:
これまた単調な下りが続き、CP5の秩父を目指すのだが、何度か吐き気で脚が止まる。調子を取り戻してペースを刻むと今度はオーバーヒート気味。前方にランナーが4−5人集まっている商店があり、そこで自分もアイスを調達。カルピスウォーターパピコみたいな氷シャーベット。いきなり食べると胃によくないので、首筋に入れて体を冷やすと、熱し気味の頭が冷えて調子を戻す。ここで一気に山を下って、秩父市外への平地に。途中でKさんに追いつく。先方は足の痛み、こちらは胃の痛みで苦しんでいたが、元気づけあうことで歩き最小限にできCP5へ。CP5でもあまり食べられず。


■CP5からCP6:
K氏と一緒にスタートしたが、脚が回らないので先に行ってもらったが、すぐにこちらが追いつきまた同行。最後のコンビニで氷を調達して首を冷やしながら、K氏と順番に主導権を取って電柱何本走ったら歩きのようなことを繰り返し、正丸トンネルに迫る。しかし、こちらは吐き気に見舞われ立ち止まり、残K氏とはここで別れる。旅の道連れ・戦友と別れるような気分だ。歩きベースになりながら正丸峠への分岐へ。ここで気分が悪くなり10分くらい路肩で休息。今度は睡魔も敵になる。去年はこの区間を走って登れたのだがと少々苦々しく思う。ここでもうリタイアしようと何度も思った。だがここは正丸峠、暴走車が時々駆け抜け、安全に寝れる路肩がなかったことが幸いし峠のエイドへ到着。安全に横になれるのだけが本当に嬉しかった。ここでも何も食べられず。23時30分出発が完走の境目と言われ、直前に出発。正味30分寝ていた。


■CP6からCP7:
正丸峠からの下りでK氏発見。脚の痛みで途中でリタイアするつもりとのこと。こちらも時間内完走は難しいかもしれないが、いけるとこまで行くと伝え別れる。走りより歩きの時間が長い。ここでも吐き気を何度も催したが、もはや何も出ず。正丸トンネル出口について、携帯の電波が入ったので電車を調べたが深夜0時を過ぎて朝まで電車はない。なのでリタイアの誘惑もとりあえずなくなる。とともに少し力が出てきて走れるようになっりCP6へ。お腹に優しいヨーグルトとおかゆを食べ、エイドのみんなに勇気付けられ出発。まだ望みはゼロではないらしい。


■CP7からCP8へ:
初めは動いていた足も2キロも行かないうちに止まり、再び吐き気で全部出た。歩きベースで何とか前へ進む。高麗川沿いの道をものすごいスピードでコーナーリングしていく自動車とバイクの暴走が恐ろしい。ハンドル操作を誤られたらこちらへ突っ込んできそうでひやひやする。ずっと一人旅。CP7まであと1.5kmくらいというところでまだ元気そうなおじさんに追い抜かれ、エイドまで追いかける。CP7では名物イクラ丼が出るのだが、何とかいただく。その後にいただいた葛湯の甥しことと言ったらない。先にエイドインしていた方はもうリタイアだという。去年自分と同じくらいに完走した人で、雁坂は2回目に失敗する人多いんだよねといっていた。練習不足の自分も一緒だ。タイム的に2時間15分でハーフを走ればいいのだが、120キロ走った後ではちょっと厳しい。と思いつつ出発。


■CP8からゴールへ:
高麗から15号線に入り高麗川跨線橋まで走り通そうと思ったが、すぐに脚が切れる。武蔵高萩手前の130km付近からサイドチャレンジしそこから2kmくらいいいペースで走れてこれあら間に合うんじゃないかとひそかに期待したがペースが続かず。歩き走りの繰り返しで関越自動車道のガード下を通過。少なくとも、去年の走りよりこの区間は動けていると思ったり。入間川を渡った頃についに24時間の制限時間を超過。あとはゴールを目指して川越へ。ゴールへの目印とスタッフがもう少しでゴールと手を振ってくれ、やっと帰ってきたとしみじみ思う。そして、湯遊ランド駐車場で143kmを制限時間24時間から21分遅れでゴールした。ゴールで実行委員長の館山さんを初め多くのスタッフの皆さんがまだ残っていてねぎらってくれ本当にありがたかった。


■レースを終えて:
胃の不調は本当に苦しかったが、リタイヤせずになんとかゴールまでたどり着けたのは、元気付けてくれたエイドや大会を裏方で支えてくれたスタッフ皆さん、途中で互いに元気付けあったKさん、途中で声を掛け合ったみんなのおかげだった。来年はもう少しトレーニングを積んで(積みすぎて楽勝でもつまらないので)完走したい。そして、ゴール後に言われた「川の道」でも待ってるからねという一言が心に響いた。まだ早いにせよ、いつの日かチャレンジすることになるだろうと思う。

  • 携行品:シューズ、ソックス、タイツ、ランパン、Tシャツ、キャップ、時計、GPS、リュック(20L)、ハイドレーションチューブ、プラティパス(2Lアクエリアス, 1L空の予備)、行動食(カーボショッツ4個、ソイジョイ4個、ヴィダーインゼリー2個、塩飴、せんべい)、薬(下痢止め、胃腸薬2粒)、ヘッドランプ、ハンドライト、予備電池、レインウェア、アームウォーマー、レスキューシート、財布、地図、ボールペン、iPhoneiPhone予備バッテリー。